プロンプターアプリの使い方:原稿づくりから自然な1本目の撮影まで
原稿の整え方からスクロールモード選び、速度と文字サイズ、リハーサル、撮影後の振り返りまで。スマホのプロンプターで自然に話すための基本をまとめました。
このガイドの内容
プロンプターアプリの使い方をひと言でいうと、「原稿をアプリに入れ、インカメラのすぐ下に文字を流し、スクロールモードと速度・文字サイズを決めて、一度リハーサルしてから本番を撮る」です。文字がレンズに近く、スクロールが話すペースに合っていれば、視聴者には「原稿を読んでいる人」ではなく「自分に話しかけてくれる人」に見えます。ここでは実際の撮影の順番どおりに、1本目を自然に撮るまでの流れを解説します。
プロンプターとは?文字をレンズの近くに置く理由
プロンプター(テレプロンプター)は、話している間に原稿を目の前に表示する道具です。テレビ局ではカメラの前にハーフミラーを置きますが、スマホのプロンプターアプリは画面にそのまま文字を表示します。
問題はレンズの位置です。スマホのカメラは画面の上端にあるので、文字が画面の真ん中にあると視線がはっきり下がり、「どこか別のところを見ている」と一目でわかってしまいます。だから基本は文字をできるだけレンズの近くに置くこと。さらに1行の幅を狭くして、目の左右の動きを小さくします。
ステップ1:原稿をプロンプター向けに整える
目で読む文章と、耳で聞く原稿は別物です。アプリに入れる前に、次の4つを整えましょう。
- 1行は10〜15字程度にし、文節の切れ目で改行します。長い文は2つに分けます。
- 息継ぎや強調をしたいところに
[pause]を入れ、前後にスペースを空けます。Cameratel の原稿エディタなら「間」ボタンでスペースごと入ります。 #で始まる行はセクション見出しになります(例:「# ポイント2」)。プロンプターに表示されて位置の目印になりますが、読み上げる必要はありません。- 固有名詞や読み間違えやすい漢字は、事前に何度か声に出して確認しておきます。
整えた原稿は、たとえばこんなイメージです。
# オープニング こんにちは、佐藤です。 今日は3分で、 プロンプターの基本をお話しします。 [pause] # ポイント1 まず、原稿は短く区切ります。 1行にひとつの内容だけ。 [pause] 読みやすさが、自然さにつながります。
ステップ2:スクロールモードを選ぶ
スクロールの方式で、「文字を追いかける」か「文字がついてくる」かが決まります。主に4つです。
| モード | 動き方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 自動 | 設定した速度で一定にスクロール | 読み慣れた原稿、テンポが安定しているとき |
| 音声追従 | 話した言葉を聞き取り、その位置までスクロール | 初めて読む原稿、間を取りたいとき、アドリブを入れたいとき |
| 話す間だけ | 声を出している間だけ進み、黙ると止まる | 音声認識が使えないとき、英語まじりの原稿 |
| 手動 | 指、キーボード、Bluetoothリモコンで操作 | 誰かに操作してもらうとき、実演しながら話すとき |
初心者には「音声追従」がおすすめです。言葉に詰まって止まると文字も待ってくれますし、1行飛ばしたりアドリブを入れたりしても追いついてきます。仕組みや使いこなしは音声認識プロンプターの解説で詳しく紹介しています。
ステップ3:速度・文字サイズ・幅を決める
「自動」モードでは速度がいちばん重要です。日本語の話す速さは、1分間に約300字がよく言われる目安。解説動画ならもう少しゆっくり、ショート動画なら少し速めでもかまいません。まずは初期設定のまま一段落読んでみて、追いつけないなら遅く、文字を待ってしまうなら速くします。動画の種類ごとの目安は1分間に話す文字数の目安表にまとめました。
文字サイズは「スマホを腕の長さに離して、目を細めずに読める」大きさに。幅は狭めにして、文字が画面の中央付近だけに収まるようにすると、目の動きが小さくなります。さらに「読み上げガイド」で今読んでいる行を見失わないようにしたり、「読んだ語を暗くする」で読み終えた部分を暗くしたりすると、行の読み飛ばしを防げます。
ステップ4:距離・高さ・構図を決める
- スマホは三脚やスタンドに固定し、レンズを目の高さに合わせます。下から見上げるアングルは避けましょう。
- 距離は腕の長さくらい(50〜80cm)。近すぎると顔がゆがみ、遠すぎると文字が読めません。
- 縦型9:16なら頭の上に少し余白を残し、目が画面の上から3分の1あたりに来るようにします。
- 窓や照明は顔の正面か斜め前に。窓を背にすると顔が暗く写ります。
- 静かな部屋を選び、扇風機やエアコンは止めておきます。腕の長さの距離なら、トーク動画はスマホの内蔵マイクでも十分なことが多いです。
ステップ5:リハーサルしてから本番
本番の前に、プロンプターの再生ボタン(▶)をタップし、録画ボタンは押さずに原稿だけを流してリハーサルします。声に出して最後まで読み、言いにくい文はその場で直し、長すぎる部分には [pause] を足しましょう。スムーズに読めたら、次の順番で本番へ進みます。
- カウントダウンをオンにして、表情と呼吸を整える時間をつくります。
- 「録画と同時にスクロール開始」をオンにして、録画と原稿を同時にスタートさせます。
- 「原稿の最後で録画を停止」をオンにすれば、読み終えたところで自動的に止まります。
- 録画の開始・停止はスマホの音量ボタンやBluetoothリモコンで行い、画面に触れてスマホが動くのを防ぎます。
ステップ6:テイクレポートで振り返る
撮り終えるたびに、Cameratel はテイクレポートを表示します。長さ、話す速さ、アイコンタクトのスコア、原稿をどこまで読めたかがひと目でわかります。速すぎたら速度を少し落とし、アイコンタクトのスコアが低ければ、文字がレンズから遠いか、1行が長すぎる可能性があります。
途中で水を飲みたくなったり言葉が出てこなくなったりしたら、録画を一時停止して再開できます。最後はつながった1本の動画になるので、最初からやり直す必要はありません。
見返すときは、毎回ひとつだけ直すのがコツです。
- 目線:文字を「読んでいる」と分かる瞬間はないか。長い文や改行の位置に出やすいです。
- 声の抑揚:最初から最後まで同じ調子になっていないか。大事な言葉の前に
[pause]を入れるだけで変わります。 - テンポ:最初の3秒で本題に入っているか。あいさつが長ければ削りましょう。
プロンプターアプリの使い方でよくある5つの失敗
- 原稿が書き言葉のままで、朗読のように聞こえる。声に出して読み、「〜である」「〜において」などを話し言葉に直しましょう。
- 文字が画面の真ん中にあり、視線が下がって見える。文字はレンズのすぐ下へ。
- 速度が速すぎて、どんどん早口になる。少し遅めにして、余った間は編集で詰めれば大丈夫です。
- 1行が長く、目が左右に大きく動く。幅を狭くしましょう。
- 見返さずに投稿する。最低1回は通して見て、カンペを読んでもバレない話し方のコツと照らし合わせて改善しましょう。
原稿の管理から撮影、振り返りまでをひとつのアプリで済ませたい方は、Cameratel のプロンプターカメラ機能もご覧ください。
よくある質問
スマホのプロンプターは画面のどこに表示するのがいいですか?
できるだけインカメラの近く、画面の上端です。文字がレンズのすぐ下にあると目の動きが小さくなり、読んでいることが伝わりにくくなります。
文字の大きさはどれくらいにすればいいですか?
スマホを腕の長さほど離し、目を細めたり前のめりになったりせずに読める大きさが目安です。小さすぎると、無意識に顔が画面へ近づいてしまいます。
最初はどのくらいの長さの原稿で練習すればいいですか?
30秒〜1分、文字数でおよそ150〜300字の短い原稿から始めるのがおすすめです。速度と目線に慣れてから、少しずつ長くしていきましょう。
途中で言い間違えたら、最初から撮り直すべきですか?
その必要はありません。軽い言い間違いなら一呼吸おいてその文から言い直し、編集でカットすれば大丈夫です。休憩したいときは録画を一時停止し、準備ができたら再開しましょう。